デザインTシャツ【コウシュ】のブログ
新年度が始まる。
異動やら組織変更やら転職やら、名刺が変わる人も多いタイミングかもしれない。
外国人がビジネスで来日する際にまずアドバイスを受けるのが、
日本では名刺を丁寧に両手で扱い、
ポンと机の上に投げて渡すなんてとんでもない、云々。
なので、名刺は日本古来のもの、
我が国が誇る伝統的カルチャー?
イイエ、
明治時代に外国人とのやりとりの中で日本に定着し、以降育まれてきたのが
今の名刺交換の文化。
(それ以前も新年の挨拶に名前の札を玄関先に置いてまわるという習慣はあったようだが。)
その西洋式の名刺交換をたどっていくと、
17世紀のヨーロッパの上流社会で、
家を訪問する際には、おつきの人がまずは名前入りのカードを差し出してホスト側に到着を告げる、
という習慣に始まったよう。
次第に、そのカード専用の銀のトレイが邸宅の玄関に置かれるようになり、
また、使用人を介して名刺を受け取った家の女主人がその客を受け入れるかどうかを判断する、
という習慣も確立。
他方、商売上、その店がどこにあるのかなどを示すため、ビジネスカードも次第に発達。
産業革命を経て中流階級が成長してくると、社交上の訪問カードとビジネスカードの区切りもあいまいになり、
また、印刷技術も発達して、今のようにたくさんの名刺が刷られるようになった。
それで、じゃあその歴史の過程で、名刺を入れる名刺入れなんてあったの?
と見てみると、
ありますあります、見事な名刺入れの数々が。
こんなアンティークの名刺入れを持つのはどうだろう。
ただ、のし袋の「格」ではないけれど、
中身(紙だけでなく人にもね)へのプレッシャーも高まる。