デザインTシャツ【コウシュ】のブログ

今回はひまわりの絵画がテーマ。

記事中の絵画を1つ1つじっくりとお楽しみください。

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夏の光輝く太陽、真っ青な空のもと、
それにはりあうように咲く大輪のひまわり。

ひまわりの絵画と言えば
ゴッホの7点の花瓶に活けられたひまわりが思い浮かぶが、
他の画家もひまわりの絵を描いているのだろうか。

van gogh
Sunflowers (F454), fourth version: yellow background, August 1888, Oil on canvas, National Gallery
(ひまわりシリーズの中でゴッホ自身が一番のお気に入りだったという作品)

 

西洋画においてひまわりが描かれていたのはいつ頃から?

ひまわりは北アメリカ原産。
アステカ人が神殿のお供えや装身具のシンボルとして、また、食用に重宝していたものを
スペインの征服者たちが1500年初頭にヨーロッパに持ち帰る。
ひまわりは新しくエキゾチックな観賞用植物として
ヨーロッパ中に広まった。

ヴァン・ダイクは1632年に自画像をひまわりと共に描いている。
Van Dyck
Anthony van Dyck, Self-portrait with a Sunflower, oil on canvas, 1632, Private collection

他の人の肖像の背景にもひまわりを存在させている。
Van Dyck
Anthony van Dyck, Sir Kenelm Digby with a Sunflower, oil on canvas, 1630s, Antony National Trust

これらの肖像画は、
ひまわりが太陽を追いかけて向きを変えるがごとく、
君主に対して忠誠心を持っていることを表している、
または、ひまわり自体が国王や王室を表していてそれに対し忠誠を見せている、
との解釈がある。

いずれにしても、ひまわりと並ぶ肖像画の当時のインパクトは大きかったに違いない。

 

さて250年ほど一気に時をすすませる。
ゴッホと時期は重なりつつ、その前の派に位置づけられる
印象派の画家はひまわりを描いていたのか?

 

答えはYes。-モネが描いたのは日本の陶器の花瓶に活けたひまわり。
Monet
Bouquet of Sunflowers, Claude Monet, 1881, Oil on canvas, Metropolitan museum

上は1881年に描かれたものだが、ゴッホは1888年11月にこう書いている。
「ゴーギャンが、モネのひまわりの絵を見たらしく、すばらしいものだった、と褒めていたが、
ゴーギャンはぼくの作品のほうが好きだそうだ。ぼく自身はそんな風には思わないけれど。」

 

また、モネはヴェタイユの家の庭に咲き誇る群生したひまわりを
似た角度からいくつも描いている。
Monet1
Claude Monet, The Artist’s garden at Vetheuil, 1881, oil on canvas, Norton Simon Museum

Monet2
Claude Monet, “The Artist’s Garden at Vetheuil” (1881), oil on canvas, private collection

Monet3
Claude Monet, The Artist’s Garden at Vetheuil, 1880, oil on canvas, National Gallery of Art

花瓶に活けてあった最初のひまわりはこの庭から採ってきたものだろうか。
モネはヴェタイユに1878-1881年に住んでおり、これらのひまわりの絵はその最後の年のもの。
引越を前に、家のことを覚えておくために描いた作品とも言われる。
ヴェタイユに住んだ時期は妻の死や経済的破綻、印象派の仲間たちとの対立など、
モネにとってつらいときだったが、
ようやく次のステップに移りつつあるタイミングでこれらのひまわりは描かれている。

 

さて、ゴッホと同様、ポスト印象派に位置づけられ、
ゴッホにもっとも近しかった画家、ゴーギャンの絵を見てみると、
ひまわりは必然的に登場する。

ひまわりを描くゴッホという形で。

Gauguin1
Paul Gauguin, Van Gogh peignant des tournesols, oil on canvas, Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Foundation)

 

また、タヒチに移り住んだ後にヨーロッパやゴッホとの生活を追想する形で。

Gauguin2
Paul Gauguin, Sunflowers, Tahiti, 1901, oil on canvas. Shchukin Collection, Ermitage museum

 

Gauguin3
Paul Gauguin, Sunflowers with Puvis de Chavannes’s Hope, 1901, Private Collection
背景に飾ってある絵は、現在はオルセー美術館にあるピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ作の「希望」

 

 

 

さらにその後の画家たちは?

 

マティスがまだ写実的な絵画に取り組んでいたころに描いたのは
こちらの作品。

Matisse
Henri Matisse, Vase of Sunflowers , oil on canvas, 1898-99, State Hermitage Museum

マティスの底抜けに明るく自由な色彩がまだ見られない。

マティスのその後の作品でいうと、
明確にひまわりかどうかわかるものは見当たらないが、
あえて、ひまわりっぽい花をとりあげるとしたらこちら。

Matisse
Henri Matisse. Still Life with Dance, Painting, Oil on canvas, 1909, Hermitage Museum

 

さて、20世紀初頭のウィーンに目を向けると
クリムトもひまわりを描いている。
Klimt1
Gustav Klimt, Bauerngarten mit Sonnenblumen, 1907, Belvedere The Museum
賑やかな夏の庭。

 

そしてもう1つは、背の高いひまわり1本を真ん中に配した作品。
Klimt2
Gustav Klimt, Sonnenblume, 1907/1908, Belvedere The Museum
クリムトの数々の肖像画の頭身を見ているような気分になる。

 

クリムトと同時期にウィーンで活躍したエゴン・シーレ
ひまわりをいくつも描いているが、
こちらの作品は1本で勝負したもの。

Egon Schiele
Egon Schiele, Sunflower, watercolor on paper, Private Collection

こちらは縦に長ーい作品。
Egon Schiele
Egon Schiele, ‘Sunflower II’ (circa 1910), Wien Museum
足元にひそかに咲く別の花々に対して
ひまわりは暗く悲劇的だとの評もある。

 

実はゴッホも背の高いひまわりを描いている。

Van Gogh
Vincent van Gogh, Allotment with Sunflower, Paris, July 1887, oil on canvas, Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Foundation)

 

ひまわりの高さのギネスの記録は9.17m

背が高く大きなひまわりの実物は圧巻だが、
絵を描くにも写真を撮るにも
良い感じの構図をつくるのはかなり困難なことが予想される。

その点、日本画なら縦長の掛け軸を使えてラッキーかもしれない。

Hokusai
葛飾北斎, 向日葵図, 1847, Cincinnati Art Museum
晩年の絵ということだが、
装飾的でもあり若々しさを感じる。
(日本に中国経由でひまわり(丈菊)が入ってきたのは江戸時代)

 

 

これまで見てきたひまわりの絵画の所蔵美術館、
エルミタージュ美術館が結構多いのにお気づきだろうか。

エルミタージュ美術館にひまわりの絵が多いのは偶然か故意か?
実はロシアの国花はひまわり、
そしてひまわりの生産量世界第1~2位(ウクライナも同様多い)。
東方正教会(つまりロシア正教もこれに入る)では
イエス・キリストの荒野での断食にちなみ、年に4回断食があり、
全ての油を断つ、という中、
ひまわりの種についてはそのルールをかいくぐって食べられた、
というのが大量に消費、生産されるようになった背景。

そんな背景もあってか、ウクライナのアーティストDenis Sarazhinもひまわりを取り上げている。
Denis Sarazhin

 

さあ、あなたの好きなひまわりの絵はどれ?

 

若冲のひまわり。

Ito
伊藤若冲, 動植綵絵 向日葵雄鶏図, 1759, 三の丸尚蔵館

 

フリーダ・カーロが頭に飾っているのはひまわり?
Frida Khalo
Frida Khalo, Self Portrait- The Frame, 1938, oil, glass, Musée National d’Art  Moderne, Centre Georges Pompidou, Louvre, Paris, France

 

 

フリーダ・カーロの夫としても有名なメキシコの画家ディエゴ・リベラも多数のひまわりの作品を描いた。

Diego
Diego Rivera, Sunflowers, oil on canvas, 1943, Jacques and Natasha Gelman Collection

 

 

最後は、絵ではないけれど、この人のポートレート。


Google Image Search: Steve Wood – Andy Warhol – Lost Then Found

1981年、フランスのノルマンディー海岸、ドーヴィルで撮影されたアンディ・ウォーホル
ゴッホへの畏敬の念を込めてのひまわりか、
ヴァン・ダイクの肖像画を意識したものか。

 

 

 

 

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