デザインTシャツ【コウシュ】のブログ

繰り返されるブル(Bull、雄牛)相場、ベア(Bear、熊)相場。
リスクを取る度合いに応じ、強気なBull、弱気なBear、と使い分けられているこの用語。

双方ともに力強い動物だけど、
なぜ熊が弱気の表現に使われるようになったのか。
そんな疑問からの今回のブログ。

その起源をたどっていくと、
日本で言う雑誌の「商業界」と呼ぶべきか、
1849年発行の米雑誌
The Merchants’ Magazine and Commercial Review December 1849, Vol. XXI, No. VI
に行きあたる。

株式会社の起源は1602年に設立された東インド会社と言われているが、
その東インド会社で既に「Bull」と「Bear」の用語が使われていたとの説明。
「Bull」は国債をお金の裏付けもなく買う取引の呼び方、
「Bear」はまだ入手していない国債をある一定期間内に売ることを決めておく取引の呼び方、

との説明*。
つまり信用取引のコードネームとしてこのような用語を使っていたということのよう。

(東インド会社で既に使われていたというのはWeb上でなかなか見つけられないレア情報!)

 

さて、なぜ東インド会社ではなぜこれらの取引に
「雄牛」と「熊」を用語として使ったのか。

そこに登場するのが、私たちに非常になじみ深いことわざ
「捕らぬ狸の皮算用」。

狸って日本の動物。
だからこのことわざも日本オリジナルのものでしょ、と思いきや、
ヨーロッパに
”Catch the bear before you sell his skin”
“Don’t sell the skin till you have caught the bear”
という言い回しが。

これはもともとはイソップ物語から来ているとのこと。

(イソップ物語は、
もともとは紀元前6世紀にいたという奴隷のアイソーポスによる寓話、とされ、
古代メソポタミアやトルコなどのお話をまとめたものだったのが、
ギリシャなどからさらに中世ヨーロッパのキリスト教的価値観の話まで、
様々な時代のものが受け継がれ、ひとくくりにされている。)

具体的にはどの話?と調べると、
「旅人と熊」
熊に襲われた旅人2人、1人はさっさと木の上に登って逃げてしまい、
残った1人は仕方なく死んだふりを。
熊は死んだふりの1人に近づくが、なんだ死んでるのか、と立ち去る。
木の上に登ってしまった旅人がもう一方の旅人に、
熊は君に何て言ってたんだい?と笑いながらたずねると、
「助けが必要なときに逃げてしまうやつを信じるなと言ってたよ」、
と答えました、というお話。

皮算用はちっとも出てこない。

ところが、
フランスの詩人ジャン・ド・ラ・フォンテーヌがイソップ物語をもとに作った寓話詩
「The Fables of La Fontaine」(1668年)には
この話が変形されて出てくる。
熊をつかまえて皮を売ればお金が手に入る、とほくそ笑んで歩く2人の男。
いざ熊に遭遇し唸られると、その途端、1人は木に登り、1人は死んだふりをする。
そして男が熊にささやかれたのは
「熊をとらえる前に熊の皮を売るんじゃないよ」という言葉。

イソップ物語には「乳しぼりの娘と桶」
(ミルクがたくさん売れたらお金持ちになって何々してと夢想していたらミルクがこぼれて何もかもおじゃんに)
というものもあるので、もしかするとミックスされてしまったのかもしれない。

 

こんな逸話がベースにあって、
まだ無いものを売る想定で取引することをBearと呼んだよう。
そして、下げ相場で利益を追求するには、Bearを発することになることから転じ、
下げ相場、弱気相場はBearと呼ばれるように。

 

では反対に、Bullは?
こちらの根拠はWeb上、不明と言われていたり、いろいろな説がまかり通っていそうなのだが、
おそらく・・・

中世のイギリスで流行ったのが、
Bear-baiting ベアベイティングやBull-baitingブルベイティング。
鎖につないだ熊と猛犬を戦わせたり、鎖でつないだ雄牛と猛犬を戦わせたブラッドスポーツ。
(ブルドッグはこれ目的で開発された犬の一種)

よく出てくるイメージである「熊と雄牛の闘い」ではなく、
力強い猛獣として血なまぐさいゲームでそれぞれ標的となったのが
熊と雄牛だったのだ。

そこで、
一方の取引を熊と呼ぶなら、もう一方は雄牛でしょう、
と、BullとBearの組み合わせになった、
こう考えるのが自然ではないだろうか。

 

なお、これらの用語が世の中一般に広まったのは、
1720年の南海会社(South Sea)のバブル崩壊のとき(南海泡沫事件)。

 

イソップの紀元前6世紀より人のさがは変わらず。

何ごとも心引き締めてがんばっていきましょう。

 

 

 

*
“The terms used on the Stock Exchange have been in vogue for more than a century ;
and the origin of many may be traced to the early transactions in the stock o f the
East India Company. Buying for the account has been described; but “ bull,” and
“ bear,”…..
“ Bull” is a term applied to those who contract to buy any quantity of government
securities, without the intention or ability to pay for it ; …..
“ Bear” is a term applied to a person who has agreed to sell any quantity of the
public funds, of which he is not possessed, being, however, obliged to deliver it against
a certain time. ”

 

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