デザインTシャツ【コウシュ】のブログ
新年のなぞなぞ。
1月はなぜ1月なのか?
1月1日はなぜ1月1日なのか?
言い換えるならば、
今のカレンダー(グレゴリオ暦)において
なぜ1月のこの時期が1年の一番最初の月で何をもって一番最初の1日が決まったのか?
それは乱暴に言ってしまえば、なんと、ローマ時代の政治上の都合により。
紀元前の300年とか500年とか、そんな頃から、
古代ローマの共和制においては
2名の執政官(consul、コンスル)が毎年選出され、
政治の最高責任者、軍事の最高指揮官として統括していた。
BCもADももちろん無い時代。
過去のいつのことを指すのか表すのに、
◯◯執政官が着任して☓ヶ月目、と要は呼んでいたのである。
以前とりあげたとおり、
ローマの暦はMarchに始まりDecemberで終わって、
それ以外(つまり今で言う1月・2月にあたる時期)は名前も無く放っておかれていた。
執政官が就任するのはもちろんMarchであった。
ところが。紀元前153年のこと。
Quintus Fulvius Nobilior(クィントゥス・フルウィウス・ノビリオル)が
3月から新しい執政官になろうとしていたのだが、
スペインでの反乱に早々に対処すべきと、着任を2ヶ月(つまり今の1月に)早めたため、
このノビリオル氏の1年は1月始まりで計算することになった。
その後約100年ののち、
紀元前45年にカエサルがユリウス暦を導入する際もこの日が1年のスタートの日となり、
1月・2月にもめでたく名前がつけられ、
Januaryが1年の1番初めの月となったのだ。
(ちなみに、2月が28日しか無いのは、3月から積み上げていって一番最後の月だから)
それじゃあ、新年の新たな気持ちもこの季節のこの感じも
クィントゥス・フルウィウス・ノビリオルという長たらしい名前の人やカエサルの人為的な策に踊らされていただけ?
と思いきや、そうでも無いのでご安心を。
北半球にいて四季を感じるところでは、
否が応でも日の長さを意識する。
冬至。1年で1番日が短くなる日。
これを乗り越えさえすればまた春がやってくる、と大事な位置づけなのは各国同じ。
ローマで、
それまでは、3月、
つまり、昼と夜が同じ長さの春分の日がある月
を1年の始まりとしていたのだけど、
新たな暦では、
冬が最も極まる冬至が終わって
月の形が明確に変わる(新月→三日月など)タイミング
が1年の始まりとなったのだ。
おもしろい話を聞いた。
四季が無い赤道直下の国では、
あのときどうした、あのときどうだった、というのが思い出しにくいとのこと。
去年の桜の季節にさ、などと話せないのである。
確かに私達日本人の過去の記憶はいつも季節の空気感を伴っている気がする。