デザインTシャツ【コウシュ】のブログ

「アートのある生活」、「アートのある日常」、「アートのある暮らし」、「アートのある部屋」。
GINZA SIXの蔦屋書店やIDEE、伊勢丹のイベント、など、
各社各店もこぞって提案しているテーマ。

なんだか惹かれる、と思う一方で、
モノを持たない生活、身辺整理、断捨離がすすめられ、
ミニマリストという言葉がはやったり、
無機質な部屋やシンプルな家具・雑貨・服が選択される流れが強まる中、

また、デジタル上であらゆるものを見たりコレクションできる中、

絵画や骨とう品、旅先で出会ったとっておきのデザインのものなども、
捨てるものが増えるだけ、と、
自らを抑制し、持てない人も増えているかもしれない。

 

しかしよく考えてみると、
わびさびが活きてくるのは
音だったり香りだったり自然や造形を愛でるためだったり、
1つ2つ注目するものに集中して神経を研ぎ澄ませるためではなかったか。

例えば、白い部屋に白い机をぽつんと置き音楽も何も無い中で長い長い時間過ごしたら
何も生まれてこないどころか発狂しそうである。
強迫観念にかられて何もかも処分して極めてシンプルとなったとき、
それは逆にストレスを生む可能性もある。

 

「「アート」と言われてもよくわからないし・・・」
という人にしても、
きれい、なんだか良い、と思うものはあるだろうし、
直感的に、美しいものに接すると、気持ちや体に良いかも?
という感覚は持っているだろう。

 

事実、絵画を見たり音楽を聴いて美しいと思ったとき、人の脳では、
「眼窩前頭皮質(がんかぜんとうひしつ)」が活発に反応し、
美=ご褒美として喜びや幸福が生まれるそうである。

美しい(と自分が思う)ものに接することで、
リラックスしたり逆に刺激を与えられたりする。

 

いらないものを1年おきか何年周期かで処分するのは良いとして、
その上で、何歳になろうと、心おどる何かを自分の家に取り込んだり、
着るものや持ち物に取り入れていくのが良いかもしれない。

 

アートのある日常を始める、または、復活させるようではないか、ということで、
準備運動や初めの1歩として気軽に取り組めるアクティビティ特集。
(アートのうち、絵画や彫刻領域で。)

 

①仕事の移動がてら営業がてらのアート鑑賞

横目でちらりと数秒だけ見るのでも良いし、
数分たちどまって考え、好き嫌いを感じてみるも良い。

<東京ミッドタウン 芝生広場>

「Fanatics」:トニー・クラッグ(Tony Crag 1949-)

ステンレスによる立体作品で、人間の顔が隠れているという作品。
Tate美術館のトニー・クラッグのインタビュー映像はこちら

 

<六本木ヒルズ>

「Maman」:ルイーズ・ブルジョワ(Louise Bourgeois, 1911-2010)

蜘蛛の形をした立体作品で、
ビルバオ・グッケンハイム美術館や、テート・モダンなど、
全世界9カ所で異なったバージョンの作品が展示されている。
母への想いと世の中に役立っている蜘蛛とを重ね合わせて作られた作品。

“The Spider is an ode to my mother. She was my best friend. Like a spider, my mother was a weaver. My family was in the business of tapestry restoration, and my mother was in charge of the workshop. Like spiders, my mother was very clever. Spiders are friendly presences that eat mosquitoes. We know that mosquitoes spread diseases and are therefore unwanted. So, spiders are helpful and protective, just like my mother.”

ルイーズ・ブルジョワについてのBBCのドキュメンタリー「No Trepassing」(侵入禁止)はこちら

 

<虎ノ門ヒルズ>

「Roots」:ジャウメ・プレンサ(Jaume Plensa,  1955-)

人が膝をかかえる姿を8つの言語の文字で構成した巨大な立体作品。
多様な世界、平和的な共存をテーマとしている。
ジャウメ・プレンサにはこちらなど、人が膝の形を抱えた形や人の顔、
また、文字や数字を用いた作品が多い。

 

<東京国際フォーラム>

「Hemisphere Circle」リチャード・ロング  (Richard Long, 1945-)

リチャード・ロングは、
自然の中を歩いた軌跡や、生えている草を刈り取って形作った作品、
石や木を並べた作品などを多くつくっている。
東京国際フォーラムにあるのは、石をサークル状に配置した作品。
アートと気づかず通り過ぎる人も多い。

 

<新宿アイランド>

「LOVE」:ロバート・インディアナ(Robert Indiana, 1928-2018)

キリスト教の”God is love”を表現した作品。
最初の作品はMOMAのクリスマスカード用に描いたもの
その後、立体バージョンが作成され、最初の作品はインディアナポリス美術館に収蔵されている。
いろいろなサイズ、色のバリエーションがあり、世界各地に全50個ほど置かれている。

 

<東京オペラシティ>

「Singing Man」:ジョナサン・ボロフスキー(Jonathan Borofsky, 1942-)

ロボットのような組み立てた人形のような巨人が口を動かし、
声を発する立体作品、シンギングマン。
ソウルの公園や、ミネアポリス美術館にもある作品。
機械化が進み人間性が喪失される中で人間の精神性を問う作品。

 

 

②平日夜に美術館へGo

20時までやっているところは結構ある。
21時・22時までやってるところなら心の余裕を持って訪れられそう。
ときには仕事仲間と行ったり、
チームビルディングがてら訪れてみるのも良いかもしれない。

・六本木の森美術館:22時まで(入館21時半まで)
・丸の内の三菱一号館美術館:21時まで(入館20時半まで)
・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアム:金は21時まで(入館20時半まで)

 

 

③ランチに美術館を利用

締切に迫られていないときに、行動を管理されていないときに、
ちょっとぐらい良いじゃない。

根津美術館 NEZUCAFE (表参道)
東京国立近代美術館 L’ART ET MIKUNI (竹橋)
庭園美術館 Du Parc (目黒)
原美術館 カフェダール (大崎/品川)
国立新美術館 BRASSERIE PAUL BOCUSE Le Musee (乃木坂/六本木)

 

 

アートなんてわけもわからない、という人だとしても
全て制覇したら何か得られること間違いなし。
どれもこれもおもしろくない!と思ったらそれはそれで1つの感想、
懲りずに見続けてみるべし。
もちろん、それを越えて自分で作っちゃおうっていうのもあり。

 

シェア++
 
MENU