デザインTシャツ【コウシュ】のブログ

秋が旬のいちじく。
正確には、夏が旬の品種、夏・秋2つが旬の品種、秋が旬の品種、とあるようだが、
ともかく、今おいしい時期。

6千年以上前のメソポタミアで栽培されていた、
さらに、1万1千年以上前の新石器時代にヨルダン渓谷で栽培されていた可能性もある、
というこのイチジク、
簡単に実がなることからも、
栄養源として重宝され、世界中に広まった。

世界のそれぞれの地でそれぞれの形で、
食や薬として、また、文化的にも根付いているのがおもしろい。

例えばギリシャ神話においては、
イチジクは豊穣の女神デメテルがこの世に与えたもの(=栽培の対象となったもの)とされ、
ワインがシンボルである神ドュオニュソス(ローマ神話での名前はバッカス)がワインに次いで好きなものである
(それはもう、古く昔から、ワインとイチジクの相性が良いというのは既知の事実だったのだろう)。

イチジクの葉は、
古代オリンピックで選手たちに提供されたチーズケーキのような食べ物「トリヨン」を包んでいたものであり、
旧約聖書ではアダムとイブが腰ミノに使ったものとして登場する。

イチジクの木は、
ギリシャ神話でゼウスの雷から身を守るために役立つ木として登場し、
また、ローマの建国神話では、双子の赤ん坊ロームルスとレムスが籠に入れられテヴェレ川に流されたとき、
木がその籠を止めた、として出てくる。
品種は多少違えど、バニヤン(Banyan、インドボダイジュ)はイチジクの仲間。
ブッダが悟りを開いたのもこの木のもと、ということである。

世界各国の童話にも登場。
ユーゴスラビア:ある男が王さまにイチジクを献上したところ、こんなもの、と投げつけられる。イチジクがやわらかくて良かったという笑い話
タイ:サルがワニに襲われそうになったとき、イチジクを使ってだまして逃げることができたという話
ポルトガル:真冬のこと、病気の娘にイチジクを持って来れた者は娘と結婚して良いというお触れに2人の男が挑戦し、馬鹿だが正直者の男が勝ち取ったという話

 

こんなにも注目をあびるのは、
おそらく、たくさん穫れる、おいしい、ということの他に、
植物としての興味深さがあるからかもしれない。

「無花果」、つまり、花が無い果物、と書くわけだが、
我々が見ている「実」は、「花嚢」→「果嚢」だそうで、
肉厚の壁の内側に無数の花がついている状態。
受粉にはイチジクコバチ(蜂)が介在する必要があるのだけれども、
受粉しなくても雌花のみで結実する品種もある。

挿し木で1年目にもう実がなり、1年に1~2メートルも成長する。

日本にはイチジクコバチが生息しないので、
受粉せずに結実する品種しか扱うことができず、
長らくの間、交雑育種による品種改良が行われなかったよう。
市場は「桝井ドーフィン」8割と「蓬莱柿(ほうらいしゅ)」2割で占められてきた。
ただ、肉質や甘み、日持ちなど、新品種を開発したい思惑はずっとあるようで、
昨今、DNA解析なども駆使して研究が進んでいる様子。

これからどんな品種が出てくるだろう。

 

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ドライフィグ-産地による特徴の違い(例)
トルコ産(生産量1位):白、セミドライ、肉厚
イラン産(生産量5位):白、トルコ産より小さめ、硬め
アメリカ産(生産量7位):黒、トルコ産同様しっかり目

 

いちじくを使ったメニュー

和食だったら・・・
いちじくの天ぷら
いちじくの胡麻和え、白和え
いちじくの田楽

フレンチ/イタリアンだったら・・・
生ハムといちじくのサラダ
マグレ鴨胸肉のいちじく風味
フェタチーズやゴルゴンゾーラチーズといちじくのサラダ
いちじくとゴートチーズのブルスケッタ
豚テンダーロインにいちじくとブルーチーズを添えて

デザートだったら・・・
いちじくの甘露煮
いちじくのタルト
いちじくと白桃のバルサミコがけ
いちじくのブランデー漬け

朝食だったら・・・
いちじくのスムージー
いちじくとくるみやデーツと蜂蜜をのせたパン

 

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